自称科学者に対して知性ある人が抱く一般的な感想に対して、さっそく当事者が反論しているとの情報がありました。
しかし、現在の科学者の問題は、権威に対して盲目的過ぎるというのはその通りだと思います。権威すなわち学説を盲目的に信じ、自分で検証してみるという科学者として最も大事なことが欠落しているように思うのです。もし科学者が科学者としての立場から発言するのであれば、自分で実際に実験してみるべきだと考えます。
少なくともホメオパシーが有効だとする学説があり、ホメオパシーの有効性を示す膨大な臨床データが存在するにもかかわらず、それらを無視し、原物質を含まない水が体に何らかの影響を与えるわけがない、という根拠のない学説??を無条件に信じ、科学的にあり得ないと発言するのはそれこそ荒唐無稽ではないかと思うのです。
その点においてダーウィンは、ホメオパシー治療を受け、その効果を実感し、ホメオパシーの超微量投与が本当に生体に影響を与え得るのかを確認するために自ら実験を行ったという点において、科学者として正しい姿勢であると言えます。
もっとも自称科学者は、ダーウィンの実験を読んでも、これは物質がまだあるからその物質に反応しただけでホメオパシーの有効性の証拠にはならないと主張するでしょう。確かにそうかもしれません。しかし、もしダーウィンがベンベニスト博士のように希釈しんとうを推し進めたとしたなら、やはり同じような現象を目撃していたと思います。
間違った学説が学説としてまかり通り、その学説に合わないものはトンデモ科学にして葬り去るということがずっと行われてきています。どうしてこうなってしまうのかは、自分の権威を守るためだったり、ホメオパシーのような学説が認められるといろいろな面で困る人々が、マスコミや学界を使って間違った学説を信じませているからだったりします。
ここでは、科学者として本来あるべき姿、自分自身で実験する姿勢を学んでもらうためにも、ダーウィンのホメオパシーの実験について『世界の一流有名人がホメオパシーを選ぶ理由』(ホメオパシー出版)から要約して紹介したいと思います。
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ホメオパシーの少量投与にインスピレーションを受けたことが一因で、ダーウィンは超微量投与の効果を見極めるために、ホメオパシー薬の原料としてもよく使われる食虫植物・モウセンゴケを用いて、いくつか実験を行っている。この植物は、特定のアンモニウム塩を溶かした溶液を垂らすと、触毛の腺が刺激されて内側に丸まることに彼は気づいた。
そこで彼は溶液をどんどん薄めてみたが、それでもこの植物はアンモニア塩の存在を感知した。
1874年、ダーウィンは著名な生理学者F・C・ドンダース教授にあてて、1グレインの四百万分の一に薄めてもモウセンゴケに作用したことを確認し、「さらに結晶化したアンモニウム塩を二千万分の一に薄めても、やはり結果は同じだった」ことを伝え、「このような内容を公表するのは、はなはだ気が重い」と言っている。
※1グレインは0.0647グラム
この観察結果にひどく驚いたダーウィンは、何かの間違いではないかとあらゆる要素を点検し、何年もかけて観察を繰り返し、二人の息子の協力も得て、その事実を確認した。
ダーウィンはモウセンゴケの実験について記した著書の中で、ごく微量であっても植物が特定の化学物質に対して過敏に反応することへの驚嘆をあらわにしている。「しかも人体の中で最も敏感な部位さえしのぐようなこの極度の過敏性や、種々の刺激を葉の一部分から別の部分に伝達する力が、神経系の介在なしに得られている」。
一方でダーウィンは、モウセンゴケがどんな物質に対しても敏感であるわけではないことにも気づいていた。彼は、人間や、神経系をもつ動物に強力に作用するさまざまなアルカロイドやその他の物質についても実験を行ったが、モウセンゴケには何ら影響がなかった。
そして「葉の別の部位に作用を伝達し、動きを引き起こしたり、分泌を調整したり、凝集させたりする力は、拡散されて神経組織と結びついた成分の有無に左右されるわけではない」と結論づけた。生命体が特定の物質にだけ過敏に反応するというホメオパシーの重要な考え方を、ダーウィンは確かめていたことになる。
しかし、主流派の科学者たちがホメオパシーに対して敵対的な態度を示していたなか、その知見を公表することはなく、「ホメオパシー的用量」という言葉を出版物のなかで使うこともなかった。
世界の一流有名人がホメオパシーを選ぶ理由(ホメオパシー出版)より要約
次は、ホメオパシーに懐疑的だったダーウィンの興味深いホメオパシー治療体験談について紹介したいと思います。