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2012年2月17日 (金)

現代医学の真の限界(その1)

現代医学の真の限界についてを『世界の一流有名人がホメオパシーを選ぶ理由』からご紹介します。

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従来型医学の真の限界

 従来型の医学に固執する人は、その方法が科学的に検証されているとかたくなに主張し、治療上の効果があるらしいとされる他の療法を見下してきた。従来型医療に従事する医師は常に競合者の否定に努め、医療業界で従来から行われている治療法に疑問を投げかけたり代替療法を行ったりする者を悪意をもって攻撃することさえあった。

 しかし何ともおかしな話だが、従来の医学では、ある一〇年間に流行したものは、次の一〇年には効果がないどころか危険だとされ、ときには野蛮とさえ呼ばれてきた。歴史上このパターンが繰り返されているにもかかわらず、不思議なことに「科学的な医学」の支持者や擁護者は謙虚さが足りないようで、真に効果的なのは現在の治療法だという主張を繰り返す。

 従来の医学の良い点であり、尊敬に値する特筆すべき特徴の一つは、常にみずからの誤りを繰り返し証明してきたことである。従来の医薬品には、三〇年以上使われ続けているものがほんの一握りしかないという事実は、従来の医学はみずからの誤りを認識できないほど恥知らずではないということの確固たる証拠である。
 

 医学史を振り返ると、投薬治療の発見とその活用法には明白なパターンがあることがわかる。新薬が発見されると、最初は大変な興奮が巻き起こる。そして研究を通じて安全性や効能が証明されると、人を楽にしてくれる薬として広く一般に重宝されるようになる。しかし時が経つにつれ、その薬の副作用について若干の懸念が指摘され始め、研究や臨床例の蓄積に伴って一層深刻な副作用が明らかになってくる。そして、さらに多くの研究や臨床経験を重ねるうちに、その薬は本当に安全で効果があるのだろうかという疑念が高まり、ついには、その薬は以前考えられていたほどの効き目はないというのが一般認識となり、確認された深刻な副作用の項目がどんどん増えていく……という流れである。

 しかしこうした問題も、大問題に発展することはまずない。というのも、そうこうするうちに次の新薬が登場し、短期間の研究しか行われていないのに、やはりこちらの薬のほうが優れているということになるからだ。しかしそれも、新たな研究によって、その薬も当初の予想ほどには効果も安全性も高くなかったことが確認されるまでのことである。このようなサイクルが、一世紀かそれ以上、延々と繰り返されてきた。

 まるで定期的に流行が変わるファッション業界のように、製薬業界も、昔からある薬ではなく、最新の薬から利益を得ている―それも、ちょっとやそっとの利益でなく、胸の悪くなるような莫大な利益だ。

 「フォーチュン500」[ 訳注:アメリカの雑誌『フォーチュン』が総収入を元に発表する世界の企業のランキング ]にランクインした世界の大手製薬会社一〇社の二〇〇二年の収益を合計すると三五〇億ドルにのぼり、残りの四九〇社の収益の合計を上回っている(Angell, 2004, p.11)。(1) この一〇社の製薬会社が、衝撃的とも言える収益をキープできなかった唯一の理由は、イラク戦争の開戦に伴って石油会社の収益が大幅に増加したことで、製薬会社以外の四九〇社の収益の合計がわずかに上回ったためである。しかし普通の人は、一業界の、たった一〇社の利益に比べれば、世界の大手四九〇社の利益の合計のほうがはるかに多いに違いないと考えるのではないだろうか。

 この経済面の情報は重要であり、本質論であるとすら言える。なぜなら、医療という「科学」を、いかにして医療ビジネスと切り離すかという問題が、現在ほど難しい時代はないからである。「医療業界連合」とでも呼ぶべき製薬会社と医療専門家のあいだの足並みそろった努力は、世界各国の消費者を納得させるのに抜群の効果を発揮し、それによって現代医学はかつて存在したことがないほど最も科学的なドグマとなった。ホメオパシーを論じる以前に、何が「科学的」な医療で、何がそうでないかという根本的な問題提起は、必要とまでは言わないまでも、意義深いと考える。

 今日では医者が製薬会社を経営することはまずない。では誰が経営するかというと、実業家である。このことからも、ハーバード大学教授で有名な『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』の元編集者でもあるマーシャ・エンジェル医学博士が、次のように述べるのも意外ではない。

 「製薬業界はここ二〇年で、人の役に立つ新薬を発見して製造するという本来の崇高な目的から、はるかに遠ざかってしまった。……いまやこの業界は、人のためになるのかどうか疑わしい薬を売りさばくためのマーケティング・マシンと化し、アメリカ連邦議会、FDA(食品医薬品局)、大学の医療センター、さらには医師界そのものまでが、邪魔になる可能性のあるあらゆる団体を吸収するために富と力を注ぎ込んでいる。(Levi, 2006)」

(中略)

 製薬会社は、研究開発に巨額を注ぎ込んでいるとして、莫大な利益を守ろうとしているが、研究開発費の約三倍もの金額をマーケティングや経営に使っているという事実は隠したがる傾向がある。しかも、常識外れとも思える製薬会社の高額の収益は、わかっている範囲の全経費を計算に入れたうえで算出されたものである。

 こうして見ると、製薬会社は彼らが作る薬を使った治療が「科学的」であると納得させるために、ありとあらゆる知恵や工夫を凝らしており、また実際にそう信じ込んでいる人があまりにも多いのが現状だ。

 となると、製薬会社やメディアが、ある薬が「科学的に実証されている」と断定するとき、実際どういう意味でそう言っているのかを理解しておくことが肝要である。

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